訪問鍼灸のクレーム対応|家族が怒ったときの謝り方・説明順・禁句

訪問鍼灸を続けていると、いつか必ず起きます。

  • 家族からのクレーム
  • 不満の連絡
  • ちょっとした行き違い
  • “怒ってる感じ”の電話

これ、避けられません。

ただし──
対応を間違えると一発で信用が崩れます。

そして厄介なのは、クレームの火種って
「ミス」よりも “対応の順番” で燃え広がることです。

この記事では、訪問鍼灸で家族が怒ったときに

  • まず最初に言うべき言葉
  • どういう順番で説明すべきか
  • やってはいけない禁句
  • 再発防止をどう伝えるか

を、現場の温度でまとめます。


結論:クレーム対応は「謝る→安心→説明→一点潰し」

結論だけ先に言うと、クレーム対応の順番はこうです。

謝罪(言い訳ゼロ)
安心供給(怒りの正体を言語化)
事実整理(感情と分離)
再発防止(1個だけ潰す)

これが一番安全です。

納得させるが目的じゃありません。
安心させるが目的です。


そもそも家族の怒りの正体は「不安」

家族の怒りって、だいたいこういう形で出ます。

  • 「どういうつもりですか?」
  • 「ちゃんと見てくれてるんですか?」
  • 「もし転倒してたらどうするんですか?」
  • 「前の先生はそんなことなかった」

このとき、つい“言い返したくなる”んですが、ここで勝つと終わります。

家族の怒りの中身は、ほぼこれです。

不安(コントロール不能)
事故の予測
自分が守れない罪悪感

つまり家族は、あなたに勝ちたいわけじゃない。

「この先、大丈夫なのか?」
それが知りたいだけです。


①最初に言うこと:言い訳ゼロで謝る(深さが命)

まず言うべきはこれです。

テンプレ(コピペ可)

この度は、こちらの不手際でご不安にさせてしまい、本当に申し訳ありません。
言い訳はしません。ご不快な思いをさせてしまったことを、まずお詫びします。

ここは盛るくらいでいいです。

  • 「怒られて当然です」
  • 「本当に申し訳ないです」

この一言が浅いと、火が消えません。


②次にやる:怒りの正体(不安)を言語化して返す

次にやるのは、説明じゃないです。

家族の不安を言語化する

これが一番効きます。

テンプレ(コピペ可)

○○さんが怒っておられるのって、失礼だったというだけじゃなくて
「事故が起きたらどうするねん」という不安が大きいですよね。
そこは僕も同じ感覚です。

これが入ると、相手の緊張が落ちます。
(=安心が供給される)


③ここで初めて「事実」を整理する

感情が落ち着く前に事実を言うと、燃えます。

順番は絶対これ。

テンプレ(コピペ可)

ここからは事実だけ整理させてください。
「誰が悪いか」ではなく、状況の整理として聞いていただけたら助かります。

ここで大事なのは

  • 事実は短く
  • 説明は長くしない
  • 正論で勝たない

です。


④最後にやる:再発防止は「全部」じゃなく“一点潰し”

クレーム対応で一番強いのはこれです。

全部を直す宣言をしない
論点を1個に固定して潰す

例)

  • 「転倒が心配」→ 移乗だけ
  • 「連携が不安」→ 報告だけ
  • 「料金が不明瞭」→ 支払いルールだけ

全部を対象にすると、炎上します。
人は“範囲が広い説明”に不安を感じるからです。

テンプレ(コピペ可)

全部を完璧にするより、まず事故につながる一点だけ潰します。
今回は「〇〇のタイミング」だけ、ここを変更します。


クレーム対応は「相手に勝つ」じゃなく「事故に勝つ」

  • 家族に勝たない
  • 正しさで殴らない
  • でも、事故は止める

これを一文にするとこう。

家族に勝たない。事故に勝つ。

このスタンスがある人は、逆に信頼が上がります。


【禁句】これ言った瞬間に“敵”になる(地雷集)

❌禁句1:責任転換(言い訳)

  • 「忙しくて…」
  • 「他の患者さんが…」
  • 「施設が…」

この瞬間、家族の中ではこう変換されます。

「この人、また同じことする」


❌禁句2:感情の否定

  • 「そんな怒らなくても…」
  • 「普通はそこまで気にしない」

これを言うと、相手の怒りが“正当化”されます。


❌禁句3:制度や医学で黙らせる

  • 「制度なので仕方ないです」
  • 「医学的にこうです」

これは正しいけど、火消しにならない。

クレームの場で大事なのは、勝ち負けじゃなく安心です。


❌禁句4:正論で勝つ

一番危険です。

「正しいこと」を言って、相手が黙った瞬間に終わります。
家族は沈黙します。
でも次の瞬間に“離脱”します。


※「断れない人ほど詰む条件」については、こちらで詳しくまとめました:
【断れない人は“場面”で詰む】

【焦らし】実は一番揉めるのは「クレーム後」じゃない

ここまで読んで「なるほど」と思った人に言います。

実は、訪問鍼灸で一番揉めるのは

✅クレームそのもの
じゃなくて

✅ **“その後のルールが曖昧なまま継続する”**ことです。

一回許す

次も許す

いつの間にか「当然」になる

雑に扱われる

あなたの時間が汚れる

この構造に入ります。

(この話は、次の記事で掘ります)

※訪問鍼灸は“施術”より「連携」で事故率が変わります:
【訪問鍼灸のケアマネ連携|報告がうまい人・下手な人の違い】



まとめ:謝罪は感情、説明は事実、対策は一点潰し

最後にまとめます。

  • 謝罪=感情(言い訳ゼロ)
  • 安心=怒りの正体を言語化
  • 説明=事実(短く)
  • 対策=一点潰し(論点を増やさない)

この順番だけ守れば、クレームは逆に信頼に変わります。

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