痛みの原因は身体じゃない。“環境”を見る訪問鍼灸という仕事
マッサージしても戻る。
鍼をしても再発する。
通院しても変わらない。
もしそんな経験があるなら、
それは身体の問題じゃないかもしれません。
訪問鍼灸をしていると、はっきり見えてくることがあります。
多くの慢性痛や再発は
筋肉や関節ではなく、
生活環境と判断構造
ここが壊れて起きている。
僕の仕事は
“身体を触ること”じゃなく、
生活ルートを再設計することです。
痛みは「生活」の中に埋まっている
訪問でまず見るのは、身体より先にここです。
・立ち上がり動作
・家具の配置
・歩行動線
・介護環境
・本人の判断のクセ
たとえば、
押し車の前輪にロックがかかったまま使っていて、
曲がるたびに持ち上げる動作を繰り返して肩を痛めていた方。
身体を触る前に
ロックを外しただけで動きは激変。
痛みの原因は筋肉じゃなく
環境でした。
現場ではこういうことが日常的に起きています。
良くなっても元に戻る理由
よくある流れはこれ。
施術
↓
一時的に楽になる
↓
元の生活に戻る
↓
再発
これ、
❌ 施術不足
じゃなく
⭕ 元の生活に戻っているだけ
なんです。
回復を止めているのは
身体じゃなく
・動線
・座り方
・家族の関わり方
・介護のやり方
・本人の判断癖
つまり生活ルート。
ここを触らない限り、永遠ループ。
👉 しんどいのはあなたのせいじゃない。まず「構造」を疑ってほしい
「断れなかった」が事故を作る
現場の事故って、だいたいこれから始まります。
・急だけど
・今回だけ
・ついでにこれも
断れず引き受ける
↓
疲労が溜まる
↓
判断力が落ちる
↓
再発・転倒
これ、身体の問題じゃない。
条件負けです。
痛みも同じ構造。
いい人ほど、ここで壊れる。
👉訪問鍼灸でズレを起こさない初回説明テンプレ|期待・役割・ルールを先に揃える
正論が人を壊す現場
認知機能が落ちてきている方に、
「前はできてたよ」
「私はそんなふうに教えてない」
こういう“正論”を重ね続けると、
本人は委縮して
「怒られるから怖い」になり
その施術自体を拒否し始めます。
だから高齢者ケアは、
「何が正しいか」じゃなく
「誰となら動けるか」。
安心感がないとADLは伸びません。
だから僕はこうする
僕が現場でやっているのはこれ。
・今できていることを拾う
・やろうとしている“途中”を褒める
・教科書からズレても事故らない動線を組む
正しさより、
続く設計。
施術よりも先に、
“悪化ルートを止める判断”
を入れる。
訪問鍼灸は「環境調整業」
訪問鍼灸は、
筋肉を緩める仕事じゃありません。
身体
× 家
× 家族
× 判断構造
全部含めて施術。
本当の価値は、
痛みを取ることより
事故と再発を止めること。
まとめ
多くの慢性痛・再発は
身体じゃなく
生活環境と条件の問題。
訪問鍼灸は
“身体を触る仕事”じゃなく
生活ルートを再設計する仕事です。
最後に
もし、
・何度も再発している
・良くなっても続かない
・家族対応で疲弊している
そんな違和感があれば。
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① 生活に戻らせない具体策
👉施術で良くなっても崩れる人へ|現場で見ている「生活動線」の落とし穴
② 行動設計テンプレ
③ 判断を抱え込まないために
