訪問鍼灸の初回対応|不安は“説明”じゃなく“設計”で消す(現場で事故らない人の思考)

訪問鍼灸の初回って、

・何を説明するか
・どう納得してもらうか

に意識が向きがちです。

でも現場で事故らない人がやっているのは、そこじゃありません。

本体はこれです。

不安は「言葉」で消さない。
生活の“設計”で消す。

今日は、僕が無意識でやっている初回対応の構造を、できるだけそのまま言語化します。

営業論でも接遇論でもなく、
「現場で折れないための設計」の話です。


不安は“共感”や“説明”では消えない

初回でよく見る流れはこれです。

質問

共感

説明

でも実際は、これだけでは安心は生まれません。

なぜなら、

・生活動線が変わってない
・罪悪感が残ってる
・判断を相手に投げている

この状態のままやからです。

僕はこう考えています。

不安は感情じゃなく、配置の問題。

だからやるのは

・時間をずらす
・動線を変える
・罪悪感が出ない形に組み替える

です。


本人の言葉はそのまま信じない

在宅ではよくあります。

「大丈夫です」
「できます」

でも実際は

・建前
・認知機能低下

この2つが半々で混ざってることが多い。

だから見るのは言葉じゃなく背景。

「言ってること」より
「起きてること」を優先します。


正論を当てない。まず“場”を緩める

初回で正しさを出すと、関係が硬直します。

だからあえてやるのは

・意味のない雑談
・機嫌を取る(媚びない)
・察する
・空気をゆるめる

一見ムダに見えるけど、これ全部“効く”。

ここで場が緩まないと、その後どんな説明も入らん。


問題を“本人のせい”にしない

不在が続いた81歳の女性のケース。

11:30訪問 → 毎回すれ違い。

ここで普通は

「時間守ってください」

になる。

でも僕はこう言いました。

「これ、11:30にしてるのが設計ミスだと思うんです。

だから僕が悪いです。

○○さんはその時間デイサービス前で、

ついお友達に買い物連れて行ってもらわないとって思っちゃうでしょ?

ごめんね。時間設定しなおしましょうね。」

すると、

本人の罪悪感が消える。

その上で

「朝イチ9:00とかにしましょうか?」

生活リズムに合わせて再設計。

これだけで、関係も継続率も一気に安定します。


家族ケアは治療より優先

在宅で一番重たい感情は、本人より家族です。

罪悪感
責任感
判断疲れ。

だから先にこれを溶かします。

「今は“判断”より“事故を止める”が最優先です」

決定権は家族に返す。

「外部の僕が気になった選択肢を出してるだけです。
決定を押し付けるつもりはないので、ご家族で整理してください。」

これだけで、場の温度が変わる。


初回から“いい人”にならない

ここ,とても重要。

初回で

優しい人
何でも聞いてくれる人

のポジションに入ると、

いい人枠に入った瞬間、勝手に契約が始まる。

いわゆる
「契約書のない契約」。

だから最初から

・できること
・できないこと
・今日はここまで

を整理します。

無料施術でもこう言います。

「無料で受けたから続けて、ではありません。
今日はここで終わりです。」

期待値を先に下げる。


“一旦中断”と“タスク残し”で関係を切らない

全部その場で決めない。

あえてこう言います。

「一旦施術を中断しましょう。
再開するときのために、宿題としてここ(セルフケアなど)残しときますね。」

後日、

「セルフケアやっていますか、施術再開しましょうか?」

未完成のタスクが、自然な再接続になります。

※ここまで全部、要するに「不安は感情じゃなく配置できまる」って話です。


まとめ:初回設計

僕が無意識でやってる順番はこれです。

※全部テクニックじゃなく「事故らないための配置」です。

① 不安を言語で消さない
② 行動導線を変える
③ 罪悪感を解除する
④ 期待値を下げる
⑤ 生活リズムに合わせ直す
⑥ タスクを残して関係を切らない

つまり

質問 → 共感 → 説明
じゃなく

配置変更 → 安心発生 → 主導権返却

これ。

明日の初回で、まず一つだけ変えるなら

説明じゃなく配置を。


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