しんどいのはあなたのせいじゃない。まず「構造」を疑ってほしい
※この記事は訪問鍼灸の現場を中心に書いていますが、
仕組みの話なので医療・介護以外にも当てはまります。
「もっと頑張れ」
「向いてないんじゃない?」
「説明が下手なんじゃない?」
そう言われて、言い返せなくて、
自分の能力や性格を疑ってしまう。
でも僕は、現場で何度も見てきました。
しんどさの原因が“本人”じゃなく、働く場所の“構造”にあるケースを。
この記事では、
「あなたが弱いから苦しい」ではなく
“苦しくなるように設計された構造”があるという話をします。
答えや正解は出しません。
ただ、あなたがもう一度考え直すための 見取り図 を置いていきます。
あなたが悪いんじゃない
真面目な人ほど、自分のせいにします。
説明不足、努力不足、コミュ力不足、器の小ささ…。
でもそれ、逆です。
“自責できる人”ほど、構造に吸われていく。
本来は「環境の欠陥」なのに、全部「自分の欠陥」に見えてしまうからです。
「構造」って何?
ここで言う構造は、才能とか性格ではなく、
- 役割の設計
- 責任の配分
- 境界線の有無
- 成果が見える仕組み
- 問題が表に出る仕組み
こういう 「人の行動を勝手に決めてしまう仕組み」 のことです。
人は自由に選んでるつもりでも、
構造の中にいると、だいたい同じ壊れ方をします。
構造が悪いと、努力は回収されない
頑張れば報われる。
誠実にやれば評価される。
それが成立するのは、
努力が回収される構造
(=やれば成果が戻ってくる設計)
がある時だけです。
逆に、構造が壊れてる現場は
- 頑張るほど仕事が増える
- 正しい判断ほど嫌われる
- 断るほど関係が壊れる
- 説明するほど揉める
こういうふうに、努力が裏目に出ます。
構造が崩れてる現場で起きること(例)
しんどい現場って、だいたいこの4つがセットです。
- 断りづらい関係性
- 善意が前提になる仕事
- 成果が見えにくい環境
- 境界線を引く仕組みがない役割
この組み合わせは、真面目な人を確実に削ります。
構造が壊れてるサイン(まず5つ)
あなたが今いる場所、当てはまりますか?
- 「断った側が悪い」空気がある
- 仕事の定義が曖昧で、頼まれたら全部やる流れになる
- 成果が見えない/評価が運次第
- 「説明しても伝わらない」が頻発する
- “誰かの感情”が意思決定を支配している
※1つでも当てはまったら黄色信号。
3つ以上なら、たぶんあなたが何をしても消耗する。
対処法は「改善」より「順番」
構造が壊れてる時にやりがちなミスはこれです。
- 自分を変えようとする
- もっと頑張ろうとする
- 伝え方を工夫し続ける
それをやると、むしろ削れます。
順番はこう。
- 自責を止める(原因は構造かもしれない)
- 境界線を引く(小さくでいい)
- 役割と責任の範囲を言語化する
- それでも改善しないなら距離を取る
あなたが壊れた後では、何も取り返せない。
最後に:向いてる/向いてないの前に
「向いてない」と言われて傷つく人の多くは、
能力が足りないんじゃない。
逃げられない構造の中で、消耗する方向に流されていただけです。
だから、向き不向きの話をする前に、
まずは構造を疑ってほしい。
▶ 関連記事①
境界線が曖昧になっているサイン5つ──「向いてない」と言われる前に確認してほしいこと
▶ 関連記事②
真面目な人ほどしんどくなる仕事の共通点──能力の問題じゃない話
