訪問鍼灸の同意書更新|6か月後の再同意で何が必要?

訪問鍼灸で保険を使う場合、同意書は一度取れば終わりではありません。
はり・きゅうの同意書に基づく療養費の支給が可能な期間は 6か月 で、6か月を超えて続ける場合は 再同意 が必要です。再同意の時も、医師の診察と同意書の交付が必要で、施術報告書の確認も前提になります。

①この記事で避けられること(読む理由)

この記事では、
・同意書を一度取ったらそのまま続けられると思い込むこと
・6か月後の再同意で止まること
・施術報告書や受診の段取りを曖昧にしたまま更新時期を迎えること

を避けるための判断を置いています。

②誰向けか

・訪問鍼灸で保険を使っている施術者
・同意書更新の流れが曖昧な人
・再同意の時に何を準備すればいいか整理したい人

③結論|6か月を超えるなら、再同意は必要

先に結論を言うと、
はり・きゅうの同意書は6か月で区切られる
と考えておいた方が安全です。

厚労省の取扱いでは、
初療日または医師による再同意日から起算して6か月を超える場合は、
改めて医師の同意が必要です。
さらに、月の 15日以前 に初療または再同意があった場合は 当該月の5か月後の月末まで
16日以降 なら 6か月後の月末まで が支給可能期間の目安になります。

ここで大事なのは、
「患者さんが継続を希望しているか」ではなく、
制度上の区切りとして更新が必要
ということです。

④再同意の時に必要なのは「診察」と「同意書」

再同意の時は、
ただ前回の同意書を延長するわけではありません。

再同意では、
医師の診察
同意書の交付
が必要です。

施術者側が報告書を出せば自動で更新されるものではなく、
医師が診察したうえで、
あらためて同意するかどうかを判断する流れになります。

⑤施術報告書は再同意でかなり大事

再同意の時にもう1つ大事なのが、
施術報告書 です。

制度上、医師の再同意が必要な場合には、
施術の内容、施術の頻度、患者の状態や経過などを記載した施術報告書を交付し、
医師は その報告書と直近の診察 に基づいて再同意を判断する整理です。

つまり、
再同意の時は単に
「まだ必要です」
と伝えるだけでは弱いです。

・どのくらいの頻度で施術しているか
・状態がどう変わっているか
・何を目的に続けているか

このあたりが、
医師に見える形になっている方が通りやすいです。

⑥再同意で見落としやすい3つの実務

再同意の実務では、
制度を知っているだけでは足りません。
実際に止まりやすいのは、次の3つです。

1. 施術報告書交付料

再同意のために施術報告書を交付した場合、
一定の条件で 施術報告書交付料 を算定できます。
現在の目安は 480円 です。

ただし、同じ同意書の期間内に複数回交付しても、
算定は 1回に限る とされています。
また、算定できるのは
初療または再同意日の属する月の5か月後の月
(再同意日が月の16日以降なら 6か月後の月
に交付した場合、または交付した月の前5か月に算定していない場合です。

2. 15日/16日ルール

ここはかなり実務でずれやすいです。

同意書の有効期間は、単純に
「受診した日から6か月」
ではありません。

初療日または再同意日が
月の15日以前 なら 当該月の5か月後の月末まで
16日以降 なら 6か月後の月末まで
です。

この違いを曖昧にすると、
更新時期を1か月ずらして覚えてしまいやすくなります。

3. 施術報告書を持って行っても、医師が十分見ていないように感じることがある

ここは制度の話というより、現場の感覚です。

制度上は、
再同意に際して施術報告書の確認が求められています。
ただ、実際には
患者さんが報告書を持って受診しても、
医師がしっかり読んでいるのか分かりにくいまま返ってくることがあります。

だからこそ、
書式を埋めるだけで終わらせず、
何を続けたいのか
どう変化しているのか
が一目で分かる形にしておく方が安全です。

⑦止まりやすいのは、制度より「段取り」

実務で詰まりやすいのは、
制度が難しいことそのものより、
更新までの段取りを後回しにすること です。

6か月という区切りは決まっています。
でも現場では、

・まだ先だと思っている
・患者さんや家族への説明が遅れる
・医療機関の受診日と噛み合わない
・施術報告書の準備が後手になる

こういう形で止まりやすいです。

同意書の期限が切れてから動くと遅い。
ここが一番実務的な落とし穴です。

⑧今ならこう動く

今なら、
同意書更新は 期限直前に思い出す仕事 にはしません。

例えば、
・同意日から6か月の区切りを早めに把握する
・15日以前か16日以降かも含めて月末基準で確認する
・更新前に施術報告書を準備する
・患者さんや家族に受診の必要を早めに伝える
・医療機関に渡す内容を整理しておく

このあたりを先に動かします。

再同意で止まる時は、
制度を知らなかったというより、
実務の準備が遅れた
という形の方が多いです。

まとめ

この記事で残す判断は1つです。

同意書更新は、6か月後に慌てる仕事ではなく、6か月前提で先に動く仕事

再同意の時に必要なのは、
診察、同意書、施術報告書です。
そして実際に止まりやすいのは、
制度の理解不足より、段取りの遅れです。

訪問鍼灸で保険を安定して続けるなら、
施術だけでなく、
再同意まで含めて設計しておく必要があります。


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