訪問鍼灸のヒヤリハット|好意があっても、時間の条件が崩れる訪問は続けられない

①この記事で避けられること(読む理由)

この記事では、
・患者さんとの関係が良いことで、崩れている条件を見逃してしまうこと
・訪問先で毎回待たされる状況を、そのまま受け入れてしまうこと
・小さなストレスが積み重なり、最後に関係が崩れる流れ

を避けるための判断を置いています。

②誰向けか

・訪問鍼灸をしている人
・訪問看護、介護職で個人宅に入る人
・時間管理と次の予定の調整を一人で回している人

③現場の前提

80代後半の女性の患者さんの話です。

本人はいつも私が来るのを楽しみにしてくださっていて、
施術自体にもかなり好意的でした。

娘さんと同居されており、
施術中には娘さんから状態を教えてもらうこともありました。

ただ、毎回約束の時間に到着しても、
玄関の外で5分から10分ほど待つことが続いていました。

家の中はかなり散らかっており、
身体が不自由になってから急にそうなったというより、
以前からそのような環境だったように見えました。

私が到着してから娘さんが何か片づけている様子はありましたが、
実際にはすぐに入れる状態にはならず、
待たされることが常態化していました。

④起きたこと

その訪問先では、
私は本人との関係は悪くありませんでした。

ただ、毎回待たされることで、
次の予定がずれ、
こちらの中には少しずつ苛立ちが溜まっていました。

ある時、私がいつもより5分ほど早く着いたことがありました。

すると娘さんから、
「今日はいつもより早い」
という反応がありました。

ただ、早く着いたからといって、
早く家に入れるわけではありませんでした。

そのため私は、
約束の時間に到着してもすぐに入れないことが続くと、
次の予定に遅れが出てしまうこと、
このままでは施術時間を短くするしかなくなることを伝えました。

娘さんはその話に納得していない様子で、
その後、私はその訪問を続けない判断をしました。

⑤違和感(ヒヤリ)

この時のヒヤリは、
待たされたこと自体ではありません。

本人との関係が良いことで、
訪問を続けるための条件が崩れていることを後回しにしていた

ということでした。

訪問では、
施術内容や相性だけでなく、
時間どおりに入れること、
落ち着いて施術できること、
次の予定に影響を広げないことも、
大事な条件です。

今回は本人が好意的だったため、
こちらもその関係を優先しやすく、
環境や時間の問題を整理しきれないまま続けていました。

また、家の環境やご家族とのやり取りの中で、
こちらのストレスが少しずつ蓄積していたことも、
判断を鈍らせていたと思います。

⑥減らせる判断

好意があっても、訪問の条件が整わないなら続けない

訪問は、
「来てほしい」と言われるだけでは成立しません。

・約束の時間に入れるか
・施術する環境が整っているか
・家族とのやり取りが最低限かみ合うか
・その訪問が次の予定まで崩さないか

こうした条件が揃っていて、
はじめて継続できます。

本人が良い人で、
こちらを気に入ってくれていても、
条件が崩れたまま続けると、
いずれどこかで無理が出ます。

また、何度も同じことが起きている相手に対して、
説明すれば変わるはずだと思いすぎると、
こちらが消耗しやすくなります。

⑦今ならどうするか

今なら、
時間どおりに入れないことが繰り返される時点で、
早い段階で条件の確認をします。

・約束の時間に入れるか
・準備が必要なら、何時に行くのが適切か
・このままの流れで継続できるか
・家族も含めて、その条件に納得しているか

このあたりを確認したうえで、
整わないなら無理に続けません。

本人との関係が悪くなくても、
訪問を続ける条件が崩れているなら、
そこは分けて判断する必要があります。

まとめ

このケースで残す判断は1つです。

本人が好意的でも、訪問の条件が崩れているなら続けない

訪問では、
相性や信頼だけでは回りません。

時間、環境、家族との調整。
そうした条件が整っていて、
はじめて安定して続けられます。

関係が悪くない相手ほど、
条件の崩れを見逃しやすい。

だからこそ、
好意と継続条件は分けて見る必要があります。

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