ケアマネ営業で無料施術は必要なのか|現場から見ると「忙しいし、されても困る」ことがある
この記事は、訪問鍼灸・訪問マッサージで、ケアマネジャーさんへの営業方法に迷っている施術者向けです。
特に、
- ケアマネ営業で何をすればいいか分からない
- 無料施術をした方がいいのか迷っている
- チラシや挨拶回りをしても反応が薄い
- ケアマネジャーさんに何を伝えればいいか分からない
- 営業っぽく見られたくない
という方に向けて書いています。
今回は、元ケアマネジャーで、現在は特養・ショートステイが入る施設で介護スタッフとして働いている方への聞き取りをもとに、ケアマネ営業で「無料施術」が本当に必要なのかを整理します。
個人名、事業所名、利用者情報は出しません。
あくまで、ケアマネジャー側から見た訪問施術者の営業について整理する記事です。
3行でいうと
ケアマネジャーさんに無料施術をすることが、必ず有効とは限りません。
忙しい現場から見ると、「今それをされても困る」と受け取られることがあります。
ケアマネジャーさんが知りたいのは、施術者の腕前だけではなく、利用者さんに入った時に報告・共有・距離感を守れる人かどうかです。
先に整理すると、ケアマネ営業で見られているのはここです
| 営業でやりがちなこと | ケアマネ側からの見え方 | 代わりに伝えたいこと |
|---|---|---|
| 無料で施術します | 忙しい時にされても困ることがある | 利用者に入った時の関わり方 |
| チラシを大量に置く | 似た内容が多く、判断材料になりにくい | どんな報告をするか |
| 技術や効果を強く話す | 営業色が強く見えることがある | 現場を乱さない動き方 |
| 保険が使えますと説明する | 制度説明だけでは印象に残りにくい | どんな人に合うか、合わないか |
| 何でもできますと伝える | 逆に不安になることがある | できること・できないこと |
この記事でわかること
- ケアマネ営業で無料施術が刺さりにくい理由
- チラシや営業トークが埋もれやすい理由
- ケアマネジャーさんが本当に知りたい情報
- 営業より先に整えるべき報告・共有・距離感
- 訪問施術者が伝えるべき営業の中身
無料施術は、相手にとって必要とは限らない
訪問鍼灸・訪問マッサージの営業では、ケアマネジャーさんに無料施術をするという方法が語られることがあります。
実際に、営業先で「無料でマッサージします」と伝える訪問事業者もいるようです。
施術者側からすると、無料施術には意味があるように見えます。
「自分の技術を知ってもらえる」
「体験してもらえば良さが伝わる」
「話のきっかけになる」
「信頼関係を作りやすい」
そう考えるのは自然です。
ただ、ケアマネジャーさん側から見ると、必ずしもそうではありません。
聞き取りでは、無料施術について、
「忙しい」
「されても困る」
「私らにされても困る」
という感覚が出てきました。
これはかなり大事です。
ケアマネジャーさんは、施術を受けたい人としてそこにいるわけではありません。
利用者さんの生活全体を調整する立場として仕事をしています。
その忙しい時間の中で、突然「無料で施術します」と言われても、相手にとってはありがたいとは限りません。
施術者側は善意でも、相手にとっては時間を取られるだけになることがあります。
営業で大事なのは、自分の技術を体験してもらうことより、相手が知りたい情報を渡すことです。
ケアマネが知りたいのは、施術の腕前だけではない
ケアマネジャーさんが知りたいのは、施術者の腕前だけではありません。
もちろん、技術は大切です。
利用者さんの身体を見られない。
痛みや動作を判断できない。
状態変化を説明できない。
それでは訪問施術者として信頼されにくいです。
ただ、ケアマネジャーさんが紹介を考える時には、技術以外も見ています。
たとえば、
- 利用者さんに何を説明するのか
- 家族さんに期待を持たせすぎないか
- 回数や頻度を勝手に増やさないか
- 介護サービスの予定を乱さないか
- 状態変化を報告してくれるか
- 何かあった時に連絡が取れるか
- 専門用語ではなく、現場で分かる言葉で伝えてくれるか
こうした部分です。
無料施術で肩や腰を触ってもらっても、そこは見えにくいです。
ケアマネジャーさんにとって大事なのは、
「この人が利用者さんに入った時、現場が混乱しないか」
です。
そこが分からないまま、施術の良さだけを伝えても、紹介にはつながりにくいと思います。
チラシは大量にあり、似たように見えやすい
聞き取りでは、チラシについても話が出ました。
訪問鍼灸・訪問マッサージのチラシは、現場にたくさん届くことがあります。
そして、多くのチラシは似たような内容に見えやすいです。
たとえば、
- 国家資格者が対応します
- 健康保険が使えます
- 医師の同意書があれば利用できます
- 寝たきり、歩行困難の方へ
- 無料体験できます
- ご相談ください
こうした内容です。
もちろん、どれも間違っているわけではありません。
ただ、ケアマネジャーさん側から見ると、同じようなチラシが多く、判断材料になりにくいことがあります。
チラシが悪いわけではありません。
問題は、チラシに「現場が知りたいこと」が書かれていないことです。
ケアマネジャーさんが知りたいのは、
「どういう人に合うのか」
「どういう人には合わないのか」
「報告はどうするのか」
「家族対応はどうするのか」
「回数や頻度は勝手に増やさないのか」
「介護サービスとの時間調整はどうするのか」
こういう情報です。
制度説明や技術説明だけでは、現場の不安は消えません。
チラシを作るなら、施術内容よりも、現場が安心して紹介できる情報を入れる必要があります。
「何ができます」より「どう関わります」が大事
訪問施術者は、営業で「何ができるか」を伝えたくなります。
痛みを軽くできます。
歩行を見ます。
関節の動きを見ます。
筋力低下に対応します。
リハビリ的な関わりもできます。
マッサージも鍼もできます。
こうした説明は必要です。
ただ、それだけでは足りません。
ケアマネジャーさんにとっては、施術者が何をできるかよりも、
「どう関わるか」
の方が大事な場面があります。
たとえば、
- 初回に本人・家族・ケアマネの方針を確認します
- 通常報告は月1回を基本にします
- 状態変化があれば早めに共有します
- 回数変更は事前に相談します
- 福祉用具やサービス調整は勝手に進めません
- 家族さんからの要望は共有します
- できること、難しいことを分けて伝えます
こうした情報です。
これがあると、ケアマネジャーさんは紹介後のイメージを持ちやすくなります。
施術者が何をできるかだけではなく、現場でどう振る舞うか。
ここまで伝えることが、訪問施術の営業では大切です。
無料施術より、先に渡した方がいい情報
もしケアマネジャーさんへ営業するなら、無料施術より先に渡した方がいい情報があります。
それは、現場での関わり方です。
| 伝える内容 | ケアマネ側の安心につながる理由 |
|---|---|
| 報告頻度 | 情報が返ってくるか分かる |
| 状態変化の共有方法 | 何かあった時に把握しやすい |
| 回数変更のルール | 勝手に増やされない安心感がある |
| 家族対応の方針 | 期待を持たせすぎないか確認できる |
| 介護サービスとの調整 | 他サービスとぶつかりにくい |
| 対象になる人・ならない人 | 紹介の判断がしやすい |
これらは、施術の上手さとは別の情報です。
でも、ケアマネジャーさんにとってはかなり大事です。
なぜなら、紹介した後に困るのは、技術だけではないからです。
報告がない。
家族と勝手に話が進む。
回数が勝手に増える。
他サービスと時間がぶつかる。
専門用語が多くて分からない。
こうしたことが起こると、紹介した側も困ります。
だから、営業では「施術を試してください」より先に、
「紹介後に現場を乱さないために、こう動きます」
を伝える方が有効なことがあります。
ケアマネ営業は、売り込みより判断材料を渡す
営業というと、自分のサービスを売り込むことを考えがちです。
でも、ケアマネジャーさんに対しては、売り込みだけでは弱いと思います。
ケアマネジャーさんは、利用者さんの生活全体を見ています。
その中で、訪問鍼灸・訪問マッサージが必要かどうかを考えます。
だから、施術者がやるべきことは、
「うちは良い施術をしています」
と押すことだけではありません。
ケアマネジャーさんが判断しやすい材料を渡すことです。
たとえば、
- どういう人に合うのか
- どういう人には慎重に考えるのか
- 導入後に何を報告するのか
- 家族さんにどう説明するのか
- 回数や頻度をどう決めるのか
- いつ卒業を考えるのか
- どこから先はケアマネに相談するのか
こうした情報があると、ケアマネジャーさんは判断しやすくなります。
訪問施術者が渡すべきなのは、売り込みではなく、判断材料です。
まとめ
ケアマネ営業で、無料施術が必ず必要とは限りません。
施術者側は、体験してもらえば良さが伝わると思いがちです。
でも、ケアマネジャーさん側から見ると、忙しい中で施術されても困ることがあります。
ケアマネジャーさんが知りたいのは、施術者の腕前だけではありません。
利用者さんに入った時に、
- 報告してくれるか
- 勝手に回数を増やさないか
- 家族に期待を持たせすぎないか
- 介護サービスとぶつからないか
- 状態変化を共有してくれるか
- 現場の流れを乱さないか
こうしたことを見ています。
だから、ケアマネ営業では、無料施術より先に伝えることがあります。
それは、訪問施術者としてどう現場に関わるかです。
施術の良さを伝える前に、現場が安心して紹介できる情報を渡す。
その方が、ケアマネジャーさんにとっては判断しやすくなると思います。
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