整形外科勤務のヒヤリハット|患者さんの靴を足で動かす所作は見られている
①この記事で避けられること(読む理由)
この記事では、
・忙しさを理由に、患者さんの物を雑に扱ってしまうこと
・本人に直接言われていないから問題ないと思ってしまうこと
・施術以外の所作が、信頼に影響することを見落とすこと
を避けるための判断を置いています。
②誰向けか
・整形外科、整骨院、訪問鍼灸などで患者対応をしている人
・忙しい現場で働いている人
・患者さんから直接言われない不信感に気づきにくい人
・施術以外の所作が雑になりやすい人
③現場の前提
整形外科で勤務していた頃の話です。
その職場は、
患者さんの数が多く、かなりバタバタする現場でした。
施術をする。
カルテを書く。
計画書を作成する。
次の患者さんを呼ぶ。
常に急いで動かなければいけないような環境でした。
リハビリフロアには、
患者さんが靴のまま入ってきます。
そして、
ベッドに上がる時に靴を脱ぐ。
そのため、
ベッドの周りには患者さんの靴が置かれることになります。
④起きたこと
その現場で、
ある施術者が、患者さんの靴を自分の足でベッドの下に押し込んでいました。
手でそろえるのではなく、
足で押す。
患者さんがベッドに上がったあと、
邪魔にならないようにしているつもりだったのかもしれません。
悪気があったわけではないと思います。
忙しさの中で出ていたクセだったのかもしれません。
ただ、
その所作は見えています。
施術を受けている患者さんにも見える。
順番を待っている患者さんにも見える。
他のスタッフにも見える。
私も何度か注意しました。
でも、なかなか改善しませんでした。
そして結局、
表立って大きな苦情として出てくるわけではないけれど、
患者さんの間では噂になっていました。
⑤ヒヤリとしたところ
本人からすれば、
「靴を動かしただけ」
だったのかもしれません。
でも患者さんから見ると、
それは
自分の物を足で扱われた
ということになります。
靴はただの物です。
でも、患者さんの持ち物です。
その人が履いてきたもの。
その人の生活の一部です。
それを足で押し込まれる。
この見え方は、
施術者側が思っているより強く残ります。
「忙しかったから」
「邪魔だったから」
「悪気はなかったから」
そういう事情は、
患者さんにはあまり関係ありません。
見えたものが残ります。
そして、
その見えた所作から、
「この人は雑に扱う人なんだ」
という印象になることがあります。
⑥減らせる判断
患者さんは、施術者の手技だけではなく、物の扱いも見ている。
ここはかなり大事です。
施術者側は、
施術の技術や説明、症状の変化に意識が向きやすいです。
もちろん、それは大事です。
ただ、患者さんはそこだけを見ているわけではありません。
靴の扱い。
杖の置き方。
カバンの扱い。
上着の置き方。
ベッド周りの所作。
そういう細かいところも見ています。
そして、
物の扱いが雑だと、
患者さん自身も雑に扱われているように感じることがあります。
⑦忙しい現場ほど、雑さは所作に出る
忙しい現場では、
どうしても余裕がなくなります。
次の患者さんが待っている。
カルテも書かないといけない。
計画書もある。
時間も押している。
そうなると、
本人に悪気がなくても、
動きが荒くなることがあります。
ただ、その荒さは、
患者さんの前ではそのまま見えます。
靴を足で押す。
杖を雑に立てかける。
荷物を適当にどける。
上着を乱雑に置く。
一つ一つは小さく見えるかもしれません。
でも、
患者さんから見ると、
そこに施術者の態度が出ているように見えます。
忙しいことは分かります。
でも、
忙しいからといって、
患者さんの物を雑に扱っていい理由にはなりません。
⑧本人に直接言われないから怖い
こういうことは、
その場で患者さんから直接言われないことも多いです。
「先生、今、靴を足で動かしましたよね」
とは、なかなか言いません。
特に高齢の患者さんほど、
その場では黙っていることがあります。
でも、見ていないわけではありません。
気にしていないわけでもありません。
あとから家族に話す。
他の患者さんに話す。
院内で噂になる。
そうやって、
表には出にくい不信感として残ります。
直接言われていないから問題ない、
ではありません。
直接言われにくいからこそ、
こちらが先に気づく必要があります。
⑨今ならこう見る
今なら、
こういう場面では、
単に「靴を足で動かすな」という注意だけでは見ません。
もちろん、
足で動かすこと自体はやめた方がいいです。
ただ、その奥にあるのは、
忙しい現場で所作が雑になっていることです。
患者さんの物をどう扱うか。
患者さんの前でどう動くか。
他の患者さんが見ている場所で、どんな所作をするか。
そこまで含めて、
患者対応だと思います。
施術の時間だけが見られているわけではありません。
患者さんは、
ベッドに上がる前から見ています。
待っている間も見ています。
終わった後の動きも見ています。
その中で、
物の扱いが雑なら、
施術の印象まで悪くなることがあります。
まとめ
この記事で残す判断は1つです。
患者さんの物をどう扱うかは、患者さん自身をどう扱っているかのように見られる。
靴を足で動かしただけ。
邪魔だったから押し込んだだけ。
忙しかったから仕方なかった。
施術者側には、
そういう感覚があるかもしれません。
でも患者さんから見ると、
自分の持ち物を雑に扱われた経験として残ることがあります。
そして、
その小さな所作が、
信頼を削ることがあります。
施術者が見られているのは、
手技だけではありません。
物の扱い。
足元の所作。
忙しい時の動き。
そういうところまで含めて、
現場では見られています。
判断が揺れた時に、先に見る1枚
現場では、
施術そのものではなく、
ちょっとした所作や距離感で信頼が削られることがあります。
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