訪問鍼灸という選択|院型開業との違い・向いている人・開業前に考えること

①この記事で避けられること(読む理由)

この記事では、

・訪問鍼灸を「家賃がいらない開業」くらいの理解で始めてしまうこと
・院を持つ開業との違いを曖昧なまま選んでしまうこと
・自分に向いている働き方かどうかを見ないまま始めてしまうこと

を避けるための整理を置いています。

訪問鍼灸を考える時に大事なのは、
院型開業と比べて何が少なくて、何が別の負担として出てくるのかを分けて見ることです。

同じ開業でも、
最初から院を持つのか、
出張専門で始めるのかで、
必要なものも、固定費も、仕事の中身もかなり変わります。

②誰向けか

・これから訪問鍼灸で開業したい人
・院を持つ開業と訪問鍼灸で迷っている人
・他で働きながら訪問鍼灸を始めることを考えている人
・自分に訪問鍼灸が向いているか整理したい人

③結論|訪問鍼灸は始めやすいが、事業として見ないと伸びにくい

訪問鍼灸の大きな特徴は、
最初から院を持たなくても始められること です。

院型開業は、
場所、家賃、内装、設備など、最初から固定費が発生しやすいです。
一方で訪問鍼灸は、出張専門で始めるなら、最初に抱える費用を抑えやすいです。

また、どこかで働きながら始めることもできます。
この意味では、院型開業より試しやすい選択肢です。

ただし、ここで大事なのは、
始めやすいことと、伸びやすいことは別
だということです。

他で働きながらでも始められるからこそ、
訪問鍼灸を単なる副収入ではなく、
事業として認識できるかどうか
で、その後の伸び方はかなり変わります。

④院型開業と訪問鍼灸の違い

院型開業は、最初から場所を持つ前提になります。
家賃、内装、設備、看板など、最初に必要になるものが増えやすいです。

もちろん、院型には院型の良さがあります。
場所が固定されるので、設備を整えやすい。
来てもらう流れを作りやすい。
空間ごと自分で管理しやすい。
こうした強みがあります。

一方で、件数がまだ少なくても、固定費は先に発生します。

訪問鍼灸は、そこがかなり違います。
出張専門で始めるなら、院を持たなくても仕事を始められます。
最初から大きな箱を持たなくていい。
ここはかなり大きな違いです。

院型開業は、
先に形を作って、そこに集める仕事
です。

訪問鍼灸は、
動ける範囲から始めて、あとから広げることもできる仕事
です。

⑤訪問鍼灸のメリット

訪問鍼灸のメリットは、家賃がかからないことだけではありません。

1つ目は、最初に必要な費用を抑えやすいことです。
院型開業に比べると、場所や設備にかかる費用は少なくて済みます。

2つ目は、他で働きながら始めることができることです。
いきなり全部を切り替えなくても、少ない件数から始めることができます。
この点では、かなり現実的です。

3つ目は、生活の中で身体を見る仕事だということです。
院の中では見えにくいものが見えます。
家の環境、介護力、家族の関わり方、移動のしやすさ、生活の流れ。
こうしたものまで含めて身体を見たい人には、訪問鍼灸は相性がいいです。

⑥訪問鍼灸で見落としやすいこと

ただし、訪問鍼灸を単純に「始めやすい開業」とだけ見るとズレます。

訪問鍼灸には、院の中とは違う負担があります。

・移動
・営業
・連携
・家族対応
・同意書
・レセ
・時間調整
・例外対応

つまり、施術だけで回る仕事ではありません。

特に、
「鍼を打つことが仕事の中心で、他はその周辺」
と考えていると、始めたあとに詰まりやすいです。

訪問鍼灸は、
施術・制度・関係調整が同時に動く仕事
です。

⑦他で働きながら始められるが、それだけでは伸びない

訪問鍼灸は、他で働きながら始められます。
これはかなり大きなメリットです。

ただし、ここで
「空いた時間に少しやる仕事」
くらいの認識のままだと、伸びにくいです。

理由はシンプルで、事業として見る意識が弱いと、

・誰を対象にするのか
・どこから患者さんにつながるのか
・何を強みにするのか
・どうやって継続につなげるのか
・営業や連携をどう作るのか

このあたりが後回しになるからです。

訪問鍼灸は、最初は小さく始められます。
でも、小さいまま続けることと、育てることは別です。

他で働きながら始めるにしても、
それを
仕事の延長 で見るのか、
事業 として見るのかで、動き方はかなり変わります。

伸びる人は、件数が少ない時期でも、

・対象者を絞る
・営業先を考える
・同意書やレセの流れを整える
・継続しやすい運用を考える

こうした部分を、最初から事業として見ています。

⑧訪問鍼灸に向いている人

訪問鍼灸は、こういう人にはかなり向いています。

・院を持つ開業より、まず小さく始めたい人
・最初に大きな固定費を抱えたくない人
・生活の中で身体を見ることに関心がある人
・高齢者、家族、多職種との関わりを避けたくない人
・施術だけでなく、制度や関係調整も含めて仕事として考えられる人
・他で働きながらでも、訪問鍼灸を事業として育てる意識を持てる人

特に、
「いきなり院を持つのはまだ早い」
「まずは現実的に始めたい」
という人には、かなり合っています。

⑨訪問鍼灸で詰まりやすい人

逆に、訪問鍼灸で詰まりやすいのは、こういう人です。

・移動そのものが強いストレスになる人
・時間のズレや例外対応がかなり苦手な人
・家族対応や連携を極力避けたい人
・制度や書類の話に強い拒否感がある人
・施術以外の仕事を仕事として認識しにくい人
・他で働きながら始めても、事業として育てる意識を持てない人

向いていないというより、
仕事の性質と合いにくい
と見た方が自然です。

訪問鍼灸は、
施術だけで完結しません。
施術、制度、連携、営業、記録、請求まで含めて仕事です。

ここを切り離して考えると、続けにくくなります。

⑩訪問鍼灸を選ぶ前に考えたいこと

訪問鍼灸を選ぶ前に、考えた方がいいのはこの3つです。

・自分は最初から院を持ちたいのか
・まずは出張専門で始めたいのか
・訪問鍼灸を事業として育てる意識を持てるのか

この3つが曖昧なままだと、
「始めてみたけど思っていたのと違う」
となりやすいです。

訪問鍼灸は、院型開業の代わりというより、
別の性質を持った開業の形
として見た方がいいです。

⑪まとめ

訪問鍼灸の大きな特徴は、
院を持たなくても始められることです。

院型開業に比べて、最初に必要な費用を抑えやすく、
他で働きながら始めることもできます。
この意味では、かなり現実的な選択肢です。

ただし、
始めやすいことと、伸びやすいことは別です。

訪問鍼灸を続けていくなら、

・施術だけでなく制度や連携も仕事として見ること
・営業や継続の流れを考えること
・副収入ではなく事業として認識すること

この視点がかなり大事です。

訪問鍼灸を選ぶ時は、
「院を持たなくていい」
だけではなく、
「自分はこの仕事の性質に合うか」
まで見た方が、あとでズレにくいです。

⑫次に読む記事

訪問鍼灸を始める時に最初にやること|届出・受領委任・開業届の流れ
訪問鍼灸を始める時に必要なもの|最初はいらないものも含めて整理する
集客より先に整理した方がいいこと|誰向けに何をやるか

⑬LINE導線

ここまで読んで、

・自分が訪問鍼灸に向いているか整理したい
・院型開業と訪問鍼灸の違いを相談したい
・訪問鍼灸を事業として考えた時の整理をしたい

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