鍼灸師の働き方まとめ|整形外科・整骨院・訪問・雇用・業務委託・独立の違い
①この記事で避けられること(読む理由)
この記事では、
・鍼灸師の働き方をひとまとめに考えて、話が混ざってしまうこと
・自分に合う働き方を考える前に、いきなり開業や集客の話に入ってしまうこと
・雇用、業務委託、独立の違いが曖昧なまま進んでしまうこと
・「とりあえず訪問鍼灸かな」と決めたあとで、前提のズレに気づくこと
を避けるための整理を置いています。
初心者のうちは、情報が足りないことより、情報の分け方が曖昧なことの方がしんどいです。
まずは、働き方を地図として整理した方がいいです。
②誰向けか
・これから鍼灸師としてどう働くか考えたい人
・整形外科、整骨院、鍼灸院、訪問などの違いを整理したい人
・雇用と業務委託の違いをざっくり掴みたい人
・将来的に独立も考えている人
・訪問鍼灸という働き方が自分に合うか見たい人
③まず分ける|勤務先・契約・独立は別の話です
初心者のうちは、ここが混ざると一気にわかりにくくなります。
鍼灸師の働き方を考える時は、まず3つに分けた方が整理しやすいです。
1つ目は、どこで働くかです。
整形外科なのか、整骨院なのか、鍼灸院なのか、スポーツ現場なのか、介護施設なのか。
ここで、見る患者、学べること、求められる役割が変わります。
2つ目は、どういう契約で働くかです。
雇用なのか、業務委託なのかで、収入の形も責任の重さも変わります。
3つ目は、独立するなら何を選ぶかです。
鍼灸院を持つのか、鍼灸整骨院にするのか、訪問鍼灸を出張専門で始めるのか。
ここで必要な準備も固定費も変わります。
たとえば、
「整骨院で働く」
「業務委託で働く」
「訪問鍼灸で開業する」
は、全部別の話です。
この3つを混ぜると、働き方の話をしているのか、契約の話をしているのか、独立の話をしているのかわからなくなります。
まずは分ける。
ここが最初です。
④どこで働くか|勤務先ごとの違いと実態
鍼灸師として働く場所は、思っているより幅があります。
ただ、名前だけで判断するとズレます。
大事なのは、看板より中身です。
整形外科
整形外科と聞くと、医療職としてしっかり学べそうに見えるかもしれません。
でも、実際にはかなり差があります。
私が働いたところでは、どこよりも「マッサージ屋」「電気屋」に近い流れ作業になっている場面もありました。
もちろん全部がそうではありません。
ただ、整形外科という名前だけで、学べる中身まで期待しすぎない方がいいです。
整骨院
整骨院も、外傷がたくさん来るイメージを持たれやすいです。
でも実際には、外傷がしっかり来るところは多くありません。
「整骨院で働けば外傷が学べる」と思い込むとズレやすいです。
ここも、看板より中で何を見ているかを見た方がいいです。
鍼灸院
鍼灸院は、かなり幅があります。
大きく分けると、東洋医学ベースで見る院と、西洋医学ベースで見る院でだいぶ違います。
問診、説明、施術の組み立て、何を根拠に見るかも変わります。
同じ鍼灸院でも、中身はかなり別物です。
スポーツ現場
スポーツ現場は、横や縦のつながりで決まりやすいです。
実力だけで入るというより、紹介や人のつながりで入ることも多いです。
その一方で、単年契約だったり、契約交渉を自分でやる必要があったり、かなりシビアな面もあります。
華やかに見えるけど、働き方として安定するかは別の話です。
介護施設・高齢者施設
高齢者の生活背景、介助量、家族対応、多職種連携など、訪問鍼灸につながる感覚を持ちやすいです。
生活の中で身体を見る感覚は鍛えられやすいです。
院内だけでは見えにくいものが見えやすい現場です。
訪問系
患者さんの生活そのものが現場です。
移動、連携、家族対応、時間管理、例外処理など、院内とは違う判断が増えます。
技術だけでは回らない働き方です。
逆に言うと、生活の中で身体を見ることに興味がある人にはかなり合います。
大事なのは、どこが上か下かではありません。
何が学べるか。
何が学べないか。
何を期待して入るのか。
そこを先に見た方がいいです。
⑤どういう契約で働くか|雇用と業務委託の違い
同じ場所で働いていても、契約が違うと中身はかなり変わります。
雇用
毎月の収入が比較的読みやすく、社会保険や労務管理も含めて、土台は安定しやすいです。
初心者のうちは、現場を覚えることに集中しやすいです。
一方で、時間、ルール、働き方の自由度は低くなりやすいです。
業務委託
業務委託は、自由そうに見えます。
でも実際には、名ばかりの業務委託がかなりあります。
保証はない。
裁量権もない。
でも責任はある。
そういう、弱い立場の働き方になっているところもあります。
本来、業務委託は自分で決められる範囲がある契約です。
でも現場によっては、
時間も決められる。
やることも決められる。
でも保障はない。
という形になっていることがあります。
初心者のうちは、ここをかなり見誤りやすいです。
「雇用より自由そう」
「歩合の方が夢がある」
と見えても、実際には
保証はないのに、自由もない
ことがあります。
だから契約を見る時は、
業務委託という名前より、
実際に何を自分で決められるのか
を見た方がいいです。
⑥独立するなら何を選ぶか|院型と訪問型は前提が違う
独立にも、いくつか形があります。
鍼灸院
鍼灸を中心に組み立てやすいです。
ただ、場所代、内装、設備、家賃など、最初から固定費が重くなりやすいです。
集客も、自分で作る前提になります。
鍼灸整骨院
柔整も含めて組めるので、形としては広いです。
ただ、そのぶん運営は重くなりやすいです。
固定費、人、制度、管理の負担は軽くありません。
訪問鍼灸
出張専門で始めるなら、院を持つ開業より固定費を抑えやすいです。
私の感覚では、院を持つ開業に比べると、小さく始めやすい働き方です。
ローリスク寄りで始められて、件数や運用次第ではミドルリターンくらいまで持っていける余地があります。
訪問鍼灸の一番大きい強みは、いきなり全部を背負わなくていいことです。
どこかで勤めながら、出張専門で小さく始める。
増えてきたら、それ一本に寄せる。
こういう入り方が取りやすいです。
もちろん、訪問鍼灸にも別のしんどさはあります。
移動があります。
営業があります。
家族対応があります。
同意書、レセ、時間調整、関係のズレもあります。
でも、
「いきなり院を持つのは重い」
「まずは小さく始めたい」
という人には、かなり現実的な選択肢です。
⑦訪問鍼灸という選択が向いている人
訪問鍼灸は、技術だけを深めたい人より、生活の中で身体を見ることに興味がある人に合いやすいです。
たとえば、
・院の中だけでは見えない生活背景まで見たい人
・高齢者、家族、多職種との関わりを避けたくない人
・件数だけで回すより、判断や例外処理に価値を感じる人
・いきなり大きく独立するより、小さく始めたい人
こういう人には、訪問鍼灸はかなり相性があります。
逆に、
・移動がかなり苦手
・時間のズレや例外処理が強いストレスになる
・家族対応や連携を極力減らしたい
・ルールが毎回少し変わる現場がしんどい
このあたりが強い人は、院内の方が合うこともあります。
⑧結局、最初に決めるべきこと
初心者のうちに最初に決めるべきなのは、
「どの働き方が正しいか」
ではありません。
まず決めるべきなのは、
・どんな現場で経験を積みたいか
・雇用と業務委託のどちらが今の自分に合うか
・独立するなら、院型か、訪問型か
・訪問鍼灸を小さく始める道を取るのか
このへんです。
働き方を整理しないまま、いきなり
開業届
受領委任
レセ
集客
の話に入ると、重くなります。
順番としては、
まず働き方を整理する
次に訪問鍼灸という選択を考える
そのあとで、始める時に必要な届出や実務に入る
この流れの方が自然です。
⑨まとめ
鍼灸師の働き方を考える時は、まず分けた方がいいです。
・どこで働くか
・どういう契約で働くか
・独立するなら何を選ぶか
この3つです。
整形外科、整骨院、鍼灸院、スポーツ、介護、訪問。
雇用、業務委託。
鍼灸院、鍼灸整骨院、訪問鍼灸。
これを混ぜずに見るだけで、かなり整理しやすくなります。
そのうえで、
院を持つ独立が重いと感じるなら、訪問鍼灸を出張専門で小さく始める道もあります。
どこかで勤めながら始めて、増えたら一本化を考える。
こういう入り方ができるのは、訪問鍼灸のかなり大きな特徴です。
⑩次に読む記事
・訪問鍼灸を始める時に必要なもの|最初はいらないものも含めて整理する
・訪問鍼灸のレセ・カルテ・同意書の基本|これから始める人が最初に押さえること
・雇用と業務委託の違い|鍼灸師として働く時に先に見ておきたいこと(現在準備中)
⑪LINE導線
ここまで読んで、
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